国民年金の支給開始年齢引き上げ? やっぱり保険料は払い損なのか?

By | 2013/06/04

「国民年金の支給開始年齢の引き上げが検討されている」という先日のニュースを見て、「やっぱり年金はもらえないんだなあ」と思われた方も多いのでは。

政府の社会保障制度改革国民会議は3日、公的年金制度の課題を議論した。現在、国民年金で原則65歳となっている支給開始年齢について、早期に引き上げを検討する必要があるとの意見が大勢を占めた。清家篤会長は終了後の記者会見で、私見として「67、68歳、あるいはもう少し上の方まで引き上げていくのは、あってしかるべきではないか」との認識を示した。
支給開始年齢の引き上げは、高齢者の雇用確保対策とも関係し、準備に時間がかかるため、委員からは「できるだけ早期に議論を始めるべきだ」などの意見も出た。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130603-00000122-jij-pol&1370261900

このニュースを見て「ふざけるな!」「もう払わないぞ!」と思われるかもしれませんが、ちょっと冷静になって考えてみましょう。

いきなり支給開始が68歳や70歳にはならないはず

ある日を境に65歳から68歳や70歳に引き上げるなんてことはないはずです。過去の例を見てみると、厚生年金(定額部分)の支給開始が60歳から65歳に引き上げられることが1994年に決まりました。それで実際にどう引き上げたかというと、2001年から2013年にかけて3年ごとに1歳ずつ引き上げていきました。つまり、引き上げの決定から完了まで20年近くかかっているわけです。今回はまだ「早期検討を」と言っている段階ですから…。

支給開始年齢を引き上げる是非についてですが、国民年金がスタートしたのは1959年のこと。今から50年以上も前です。その当時と比べれば、雇用環境も変化しているし、高齢者も健康で活動的になっているのではないかと思います。昔は70歳といえばかなりのご老人というイメージですけど、今では若々しい方が多いですしね。また、今回の論議でも無条件に引き上げようというわけではなく、高齢者の雇用確保対策も同時に進めようという話になっています。

国民年金は自分の老後のためだけに存在するものではない

「年金がもらえるかどうか分からないから保険料は払わない」と主張される方も多いです。しかし、年金はもともと助け合いのために存在しているものです。自分の損得だけで考えるべきものではないと思います。

ちなみに国民年金の保険料が未納の場合、障害年金が受け取れない可能性があります。障害年金は事故などで障害を負ったときだけでなく、ガンや脳梗塞、糖尿病などで働くことができなくなったときも支給されます。「私はぜったいに保険料を払わない」と固い決意をお持ちの方は、老後の生活資金だけでなく、事故や病気への備えも同時にされることをおすすめします(民間の年金保険や所得補償保険などに入るくらいなら、素直に国民年金を払った方が損得勘定の面でも有利だとは思うんですけど)。

国民年金を金融商品として考えると…

あまり年金を損得の面から語りたくはありませんが、国民年金を金融商品という側面から見た場合、けっして悪い金融商品ではありません。むしろ民間で同等の金融商品を出そうとすると、その保険料は国民年金よりもずっと高いものになるはずです。この件については過去のブログ記事でも紹介したので、興味のある方はご覧ください。

保険料を払えないなら早めに自治体に相談

最後に、国民年金の保険料を払いたくても払えない方は、自治体(市役所や区役所など)で免除の申請をした方がいいです。免除期間中も加入期間として計算されるため、障害年金を受け取ることができますし、老後の年金も少なくなるものの受け取れます。過去の分(最大1年)もさかのぼって免除されるので、未払いのまま放置せずに早めに自治体に相談しましょう。

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3 thoughts on “国民年金の支給開始年齢引き上げ? やっぱり保険料は払い損なのか?

  1. 年金破綻しない論者に呆れ果てる漢

    詭弁やめろや
    保険の契約で俺が何に使ってもいい、使ったものに文句は言わさない
    もしものときの支給額は減らすし、支給日も俺次第で先伸ばしを決めるといったら
    お前こんなもん売れると思うか?
    今まで何年もいってきてとうとうボロが出て政府も減らすことが半分決まったのに
    まだ破綻しないと強弁するあんたたちみたいなのには呆れ果てるしかない
    年に二十万近くも出すならまともな保険会社なら国民詐欺年金の倍は優遇してくれるわ
    これにこりたら詭弁を弄するのはやめてくれないかな
    100年間安全プランを信じるのはあんたたちぐらいだよ
    収奪されるだけの俺たちはいらだつだけだよ
    無視してもいいしまともに反論してくれてもいいけどもう俺たちみたいな若いのは国もなにも信じてないからな

    Reply
  2. 管理人

    私も年金制度の今後が不透明で、有効な対策をとらないことには怒りを持っています。
    今のまま何もしないでいることはできないのは明かだと思います。
    年金制度はやはり必要なものであり、一日も早く持続可能な形で、しかも公平な形で改革されるべきだと思っています。
    (100年安全プランなんて私も信じていません。この記事を見てそういう印象を持たれたのでしたら、私の力不足です。)
    しかし、年金制度が信頼できないからといって、国民年金を未払いのまま放置しておくのは避けるべきだと私は考えています。
    国民の義務を果たすべきだという話を別にして、民間の保険にはないさまざまな機能を国民年金が持っているためです。

    Reply
  3. 小野と申します

    FPの6つの係数からこちらに伺わせていただきました。
    お陰様で、勉強になります。

    確か、国民年金は、現在40歳ぐらいの人が受給するころには、手取り額が2万円台になると伺ったことがあります。読まれたかもしれませんが、日経新聞朝刊 2014/10/02 の年金シニアプラン総合研究機構研究主幹・一橋大学名誉教授高山憲之氏(経済教室)の記事です。

    現在、国民年金の仕組みは、仕送り方式ですから、年金を受給する人に対して、保険料を払う人が少なくなれば、手取りが2万円台になるのも仕方ないと思います。

    税金をあてがうにしても、人口が減っている国でそれを賄えるか?国債でまかなうにしても、いつまでも国債を買い支えられるか?年金の資金繰りを考えなければなりませんね。国は年金の積立金を運用しているようですが、他の国と異なって、基礎年金部分のハイリスク運用の割合を高めているのも、どうも、金融の現実が、役人には見えていないのかなと心配になります。運用実績の責任を役人に取らせるとか、役人の年金を民間と合わせてしまうとかしなければ、本気で取り組まないのではと思います。人間だれしも、自分のことになってから、やっと本気になるものですから。例えば、内科医自身が糖尿病になった途端に、糖尿病を本気で勉強して、本まで書いたりするように。

    私も自営業ですが、国民年金の手取りが2万円台でも、日本に住むための税金だと思って払っています。割に合う金融商品かどうかは、いつまで生きられるか分からないので、考えてもしょうがないと思います。けど、国民年金基金までは付き合いたくないです。これは、悪ふざけするにもほどがあると私は思います。

    老後資金は、自分で運用して、なんとかしようとしています。それが現実的だと思っています。しなければならないのですが。確定拠出年金の方が利子配当に税金がかからないからいいかなと思っていたのですが、手数料がばかにならないし、環境の変化に対して機動的に動けないので、結局、税金を払っても自分で運用しています。

    子どもをたくさん作って、安上がりで育てを済むように工夫して、将来は面倒見ろよと仕込む手もありますけど。これが国家全体でできれば、今の仕送り年金制度みたいになりますね。

    ただ、そもそも、全て、中国が日本を占領しなければのお話ですが。

    以前は、単に、中国は、周辺国からの包囲網を切り崩すために、日本と韓国との対立を利用しているのかなとか、国内の不満を外に向けさせるために、日本を挑発して危機を作っているのかと思っていましたが、ここのところ、沖縄の独立運動を本気でバックアツプしているそうで。

    それは、長年米軍に悩まされ続けてきた沖縄の方の思惑と、沖縄の米軍を排除したい中国の思惑がうまく合致しているようです。米国と中国という二つの帝国主義の国の力のバランス上、将来、日本が中国のものにならない保障はないと思います。

    中国が、日本の持つ金融資産に目をつけているとしたら、年金のために発行する国債であまり傷がついてしまう前に、かかってくるかもしれません。私が中国の指導者なら、そう考えます。

    そうなると、占領国の年金なんて、中国にとってはどうでもよくなるでしょうね。

    海外に金融資産を作って日本を脱出するべきか、祖国のために、一線交える覚悟でいるか、家族のことを考えると迷いますね。

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