FP技能士試験の「6つの係数」は図を使うと覚えやすい

By | 2012/07/02

FP技能士試験の教科書に「6つの係数」というのが出てきます。テストには必ずと言って良いほど出てくるトピックですが、係数の意味を覚えるのが大変です。いろんな覚え方があるようですが、文字だけでは係数の意味を理解するのも難しい。しかし、図にすると係数の意味が直感的に分かるし、係数の名前も覚えやすくなります。

終価係数 現在の資金を複利運用すると将来いくらになるかを求める
現価係数 将来の目標金額を複利運用で得るために現在必要な額を求める
年金終価係数 複利運用しながら毎月一定額を積み立てると将来いくらになるかを求める
年金現価係数 複利運用しながら一定の年金を受け取るために現在必要な額を求める
減債基金係数 目標金額を達成するために一定額を積み立てる場合の積立額を求める
資本回収係数 現在の資金を複利運用しながら取り崩すときの受取額を求める

(※)表内の説明が間違っていたので修正しました(2012年10月30日)

 6つの係数
 

横軸が時間で、縦軸が資産の大きさです。たとえば、「定額の運用」の図では、左端が運用のスタートです。時間の経過につれて利息が付き、資産は大きくなっていきます。右端が運用の結果です。「積み立て」では資産ゼロからスタートして、毎年少しずつ積み立てていきます。反対に「取り崩し」は最初に大きな金額を預け入れます。運用しながら少しずつ取り崩していき、最後には資産がゼロになります。

複利運用の場合、斜めの線が曲線になります。大まかなイメージをつかむためのもので、細かいところが不正確なのはご容赦ください。

「定額の運用」「積み立て」「取り崩し」の3つに分類して覚える

まずは係数の名前の覚え方です。

  1. 6つの係数は「定額の運用」「積み立て」「取り崩し」の3つに分けられます。
  2. 左に来る元本/原資を求めるのが「現価」、右に来る運用成果を求めるのが「終価」です。積み立てと取り崩しでは頭に「年金」が付きます。
  3. 毎年の取り崩し額(受け取り額)を求めるのが「資本回収」です。受け取りだから「回収」です。残ったひとつが、毎年の積み立て額を求めるのが「減債基金」です。

覚えにくさの原因の一つが「減債基金係数」です。「『積み立て』で増えていくはずなのに、『減債基金』だったら減っていくのでは?」と思われるかもしれません。これは係数の由来を知れば理解できます。

「減債基金」とは債券(国債や社債など)を返すために積み立てる基金のことです。債券とは国や会社が発行する借金の証書だと考えてください。たとえば、1000万円を借りた会社が「10年後に借金1000万円を返します。10年間は毎年100万円ずつ利息を支払います」といった証文を発行します。こうした証書を国が発行すれば「国債」ですし、会社が発行すれば「社債」です。

借りてから1~9年目は毎年100万円の利息だけ払えばいいんですけど、10年後には元本1000万円を丸ごと返す必要があります。一気に1000万円を用意するのは大変なので、借金を返すために計画的に返済資金を積み立てていく必要があります。その積み立てた資金が「減債基金(借金を減らすための基金)」であり、毎年の積み立て額を求めるために使うのが「減債基金係数」です。

もともとは会社が借金の返済をスムーズに進める目的で登場した係数なので「減債基金係数」という名前が付いています。しかし、単純に個人の資金計画で「目標金額を達成するには毎年(毎月)の積立額はいくら必要?」という計算にも「減債基金係数」を使えます。

つねに図を見ながら「パターン」「求める対象」を考える

次は問題の解き方です。

  1. 最初に3つの図を書いて、問題がどのパターン(定額の運用、積み立て、取り崩し)に当てはまるかを判断します。問題によっては、「借り手と貸し手を入れ替える」といった操作が必要になることがあります。
  2. 次に何を求めるかを探しましょう。
    「運用の結果(将来いくらになるか)」であれば図の右側(終価、年金終価)です。
    「運用の原資(現在いくら必要か)」であれば図の左側(現価、年金現価)です。
    「定期的な受け取り額」であれば「資本回収係数」です
    「定期的な積み立て額」であれば「減債基金係数」です。

実際の問題で見てみましょう。

(問題1)
10年後に子どもの学費500万円を用意したい。利率1%で複利運用する場合、毎年の積み立て金額を求めるためには( )係数を利用する。

(1)パターンは「積み立て運用」。上からの2番目の図ですね。
(2)求めるのは「定期的な積み立て額」なので、答えは「減債基金係数」です。積み立てなのに「減債」というところに違和感がありますが、そういうものだと覚えるしかありません。

(問題2)
年1.5%で複利運用できる金融商品がある。5年後に300万円が必要なとき、現時点で必要な運用額を求めるには( )係数を利用する。

(1)パターンは「定額の運用」。いちばん上の図です。
(2)求めるのは「運用の原資」。答えは図の左側の「現価係数」です。

(問題3)
1000万円の住宅ローンを「返済期間10年、金利3%(固定)」の条件で借りた。毎年の返済額を求めるには( )係数を利用する。

これは、ちょっとひねりがきいていますね。住宅ローンの借り手ではなく、貸し手の立場から問題を読み替えると、「1000万円を住宅資金として貸し出した。条件は期間10年、金利3%。毎年受け取れる額はいくら?」となりま

3 thoughts on “FP技能士試験の「6つの係数」は図を使うと覚えやすい

  1. motoki

    FP受験をひかえ、6つの係数をなかなか覚えられず辿り着きました。
    他のどこよりも説明が分かりやすく、おかげさまで理解出来ました。
    ありがとうございました!
    もし可能であれば一つ教えて頂きたいのですが、
    図の上にある表について、

    Reply
  2. 管理人

    motokiさん、こんにちは。
    表の中の説明が逆になっています。
    申し訳ありません。
    ご指摘をありがとうございます。
    私も先日、DCプランナーの試験を受けました。
    計算問題がいくつも出てくるのですが、
    図を書いて確認しながらやりました。
    言葉だけで覚えるのは大変ですよね。

    Reply
  3. motoki

    ご返信ありがとうございます。
    誤った指摘をしてしまっていたら、、と心配しつつ
    確認の意味も込めてお伺いして良かったです。
    おかげさまでスッキリしました!
    これからもブログ拝見させて頂きます。
    なお、先ほどのコメントにメールアドレスを記載してしまったので、
    可能であれば消して頂けませんでしょうか?
    お手間お掛けし申し訳ありません。

    Reply

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